暑い暑いと言っていた7月から一転、石巻では涼しい日が続いています。8月に入ってからの最高気温は6日と7日に記録した27.3度。今月は、まだ一度も真夏日になっていません。
お盆を過ぎれば一気に秋になるといわれる東北地方。このまま夏は過ぎてしまうのでしょうか。

さて、夏らしくない(?)天気が続いているとはいえ、大学生は夏休み真っ盛り。そんな夏休み期間中、石巻復興きずな新聞舎では東京の武蔵野大学と提携し、授業の一環として学生さんをボランティアとして受け入れています。
その第1陣4名が、6日から12日までの1週間、石巻にやってきました。

新聞配布はもちろん、月命日(8月11日)に合わせたイベントのお手伝いや牡鹿半島にあるコミュニティスペースでのお茶っこへの参加、町中の散策など、大学生にとっては忙しかったであろう1週間。4人は、この滞在でどんなことを感じたのでしょう。
最終日の振り返りの会で聞いてみました。

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・新聞配りのときに、震災時の話をしてくれた方がいた。自分に話してもらえたということがうれしかった。ほかにも、孫みたいにかわいがってくれる人がいたり、イベントのお手伝いをした先ではものすごく歓迎してくれたり、本当にあったかい人が多かった。1週間で石巻のことが好きになった。いい経験ができたと思う。東京に帰ったら、何か行動を起こすきっかけづくりができる人になりたい。(1年生女子)

・人の話を聞くのは簡単じゃないし、配布先などで出会う人は年も離れていて話題も見つけられないと思っていた。それでも、アイコンタクトをしたり笑顔で接したりしているうちに、ただ聞いているだけではない、「共感」できたと感じることが多くなってきた。今後、頻繁に足を運ぶことは難しくても、この1週間で感じたことを周りの人に伝えていきたい。(1年生男子)

・東京からきた僕らのような人と話をするのを、楽しみにしてくれる人がいた。常にさみしさを感じながら暮らしている人がいた。「道路が直って、建物が立って、だから復興しました」と自分もこれまで思っていたけれど、そうではないということがわかった。人と人とのつながりが暖かくて大切なものだと、改めて気づかされた。(1年生男子)
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ほかにもいろいろな感想が聞かれましたが、共通していたのは「この経験を、周りの人に伝えたい」という思いでした。
「伝える」という行為は、とても勇気がいるし、難しいこと。それでも、この1週間で感じてくれたことを、ときどきでも思い出してくれたらうれしいです。そして、また石巻に帰ってきてくださいね。

さて、そんな4人を送り出して一息ついたところですが、明日からは第2班の4人がやってきます。この夏は、9月中頃まで計4班を受け入れ予定(ほかに、長期の記者ボランティアさんもやってきます)。
充実した活動ができるよう、がんばります!

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