2/15NHKあさイチ「ご存じですか?いざという時に支えてくれる”災害支援のプロフェッショナル”」をご視聴くださった皆様、どうもありがとうございました。
知っている方からも、知らない方からも、たくさんのメッセージをいただき、「ありがたいなー」と思うのと同時に、「上手く思いを話し切れなかったなー」と凹んでいます(笑)。
(緊張は全然していなかったのですが、「私がやってるのは『災害支援』ではないし、私自身『プロフェッショナル』だなんて言えないよー><」という思いが邪魔して、語り切れなかったなーと)
というわけで、今さら感はありますが、ここに想い(こう答えたら良かったなー)を書いておこうと思います☆
放送を観てくださった方も、観ていらっしゃらない方も、読んでいただけたらうれしいです。
一人でも多くの方に伝わりますように。
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【Q】長期で活動する支援者は必要ですか?
【A】
現地に長期で滞在して活動する支援者も、短期のボランティアも、両方必要だと思います。
長期で活動し現地の状況や課題を知る人がいるからこそ、短期のボランティアがスムーズに活動できたり、よりきめ細やかな支援ができるというメリットがあります。
一方で、全国から訪れる短期のボランティアが大勢いるからこそ、住民さんは「自分たち(被災者)はまだ忘れられていないんだ」と思え、それが心の支えになることもあります。
発災から時間が経ってくると、メディアの報道も減り、住民さんの中には「自分はまだこんなに大変な生活をしているのに、被災地はもう忘れられてしまっているのだろうか…」という思いを抱えている方は少なくありません。
「忘れていないよ!応援しているよ!」という気持ちを行動に表したボランティアの存在は、住民さんの大きな心の支えになっていると思います。
私たちの団体では、今でも年間150人ほどの県外のボランティアを募集しています。関心のある方はホームページからチェックしてみてください。
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【Q】活動資金は?
【A】
私たちは長期で、安定的に、きちんと責任を持って活動にコミットしていくために、助成金を得て活動を続けています。
ただ、助成金は使用用途に制約があったり、単年度でしかも途中で空白期間があったり(4~5月に申請して、6月~翌3月までの活動経費が対象など)するため、寄付金などの自主財源を得ることも重要だと思います。
私たちは団体立ち上げ時にクラウドファンディングで資金を集めました。お金そのものももちろん有難く、大変助けになりましたが、それ以上に支援者からのメッセージに励まされましたし、「大切なお金をお預かりして、活動していくんだ」という気持ちになり、身が引き締まる思いでした。今も東北に想いを寄せてくださる方がいることに大変感謝です。
寄付をしてくださる方に、ひとつお願いがあります。ぜひ、寄付して終わりではなく、ご自分が寄付した団体の活動をしっかり見ていてください。お金もありがたいのですが、何より「被災地に関心を寄せてくださっている方がいる」ということに励まされます。そしてもちろん、ご自身の寄付がどのように使われているかもチェックしてください。
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【Q】いつまで支援を続けるつもりですか?
【A】
引き際を失って、今も活動を続けているという感も否めませんが…苦笑。
私は、「仮設住宅があるうちは真の復興とは言えない」のではないかと思っています。だからこそ、前の団体から活動を引き継いで今の団体を立ち上げたときに、「『最後のひとりが仮設住宅を出るまで』を目標に活動を続けて行こう」と決めました。
新しいことを「始める」より「続ける」ことの方が10倍大変ですし、「お金(活動資金)」と「人(担い手)」がないと、こういった非営利の活動は続けられないので「絶対に最後まで続けられる」という保証はありませんが、気持ちの上では「最後のひとりが仮設住宅を出るまで」と思っています。
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【Q】
視聴者からのお便り「東日本、熊本と、細々と自分に出来ることをと思って支援をしてきたが、それをネットで『欺瞞だ!偽善だ!恥を知れ!』などと叩かれ、心が折れそう。気持ちの安定や保ち方について教えてください」について、どう考えるか?
【A】
「人の役に立ちたい」ってそんなに「特別な感情」でしょうか? 私は「誰かの(何かの)役に立ちたい」って、人として、とても「自然な感情」だと思っています。人は誰でも「ありがとう」と言われると嬉しいものです。それが生きる意味になったりします。
それに「誰かの役に立ちたい」って、突き詰めていけば「自分が暮らす地域、社会を良くしたい」ってことですから、「自分のため」でもあると思います。いつ私も被災者になるか知れないし、被災地でなくたって、孤独死や過疎はとても身近な問題です。明日は我が身。自分が暮らしたい未来の地域や社会のために、今少し行動している、それだけのことです。
だから「(支援は)偽善だ!」と言う人に対しては、「え?!人として、普通じゃない?!」と思うようにしています。
ちょっと話は変わりますが、私は昔、石巻で行なっている活動について、地元の友人たちの前で話せなくなったことがありました。支援活動やボランティアをしていると話すと、「へー!偉いねー!!」と言われ、そのつもりはないのに武勇伝を話しているようになってしまうことが多々あります。「別に褒めてもらいたくてやっているわけではないのに…」となって、話せなくなってしまうのです。
そういうときは、石巻の住民さんの顏を思い浮かべるようにしています。「住民さんが今の辛い心のうちを私に話してくれたのは、一体何のためだったろう」と考えます。そして、「この現状や課題を一人でも多くの人に伝えるのは、聴いて、知った私の使命だ」と思います。
勇気を出して話してみると、最初は「へー!すごいねー!」とどこか他人事だった友人たちも、しっかり話を聞いてくれたりします。話を聞いた友人がボランティアに来てくれたこともありました。伝わるって本当にうれしいです。
そして、どうしても勇気が出ないとき、心が折れそうなときは「仲間」と語ります。一人では出来ないことも、同じ志を持つ人たちとなら出来たり、乗り越えられたりします。私も大切な仲間、同志がたくさんいるからこそ、今も活動を継続することが出来ています。
今も支援を続けられていること、素晴らしいと思います。折れないで、がんばって!
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書いていたらどんどん長くなってしまいました…。
喋らなくて良かったな…笑。
下記もぜひチェックしてください☆
今後もまだまだ支援が必要です。
「人手が欲しい」というよりは、被災地への「関心」が欲しいです。
まずは現地に足を運んで、現状や課題を知ることから、始めてみませんか。
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